CEOメッセージ
静岡から世界へ
1995年は、インターネットの普及で世界が完全に変わった年です。
インターネットはそれ以前からあり、私はもともとパソコン通信が趣味でしたが、Windows 95の発売、普及によりパソコンのブラウザで、誰でもインターネットでつながれるようになりました。
今の若い世代の方はまったく知らないと思いますが、それまではニフティサーブやPCVAN、アスキーネットなどのコンピューター同士を直接つなげるクローズドなネットワークというものが主流でした。
その当時私はゲームショップで働いていて、そこで立ち上げたのが現在の通販サイト駿河屋です。
働いていた場所が昔の呼び方で「駿河」という地名だったので、屋号を「駿河屋」に決め、インターネット上で通信販売と通信買取を始めました。
これが日本で最初のインターネット買取だったので、今、弊社がインターネット上のリサイクル通販買取シェアナンバーワンというのは、最初に始めたことがもっとも大きかったと思います。
私の思う「顧客最優先主義」というのは、「お客さまが望んでいるサービスを、どれだけ提供できるか」です。お客さまが望んでいることだったら、とにかくどんな方法でもいいから実現する。
それが当社の基本的な考え方で、出来そうなら実行してみる、その積み重ねが現在につながったと思います。
静岡は住みよい良い街ですが、地方都市です。ですがインターネットでは場所は関係ない、むしろ日本の真ん中であり通販では有利だ。そう感じたことも覚えています。
場所は関係なく、静岡から(駿河から)世界に出ていく、それが創業の頃からの目標です。
当社の持つ強み
私が起業するにあたって最初に考えたことは、「顧客が『あったらいいな』と思うサービスを叶えること」です。当時は顧客がいなかったので、全て想像ですが(笑)。
例えば、自分の好きな本があるとします。でも昔は、著者やジャンル、出版社で検索することができなかったので、どこに本があるのかがわかりませんでした。
また、出版社×著者などの情報で横断的に調べる方法もありませんでした。一つひとつ書店を訪ねれば調べてもらえますが、具体的にどこにあるかはわかりません。
さらに、絶版になった本であれば古書店をたくさん巡らないと買えません。そこで、まず「最大レベルの品ぞろえをつくりたい」と考えました。
そのうえで、お客さまにとって買取価格をわかりやすく検索できるようにしたい。
例えば、お客さまが価値が高いと思う本を売りたい時に、チェーンの買取サービス店に持って行くと買取ができなかったり、10円だったりする。でもそれが実はすごい価値がある本なのかもしれない。
ゲームソフトを売りに行って、自分の考えていた金額に満たないとき、それなら売らないとは、店頭まで行っていると、なかなかそういう行動は難しい。
それなら、インターネット上で事前に買取価格がわかるというサービスがあれば良い。これを日本で初めて作りました。
事前に買い取り価格をネットに掲示する。メールでのお問い合わせに返答した場合は、一定期間内に送っていただければ、その値段で買い取るサービス。
当社が通信買取で一番になれたのは、それを最初にやったからだと思います。
お客さまが望むことを想定すること、それをすぐに実行してみて、お客さまの支持が得られなければ変えていくこと。これが当社の理念です。
よく社内で話されることで、「当社はいつでもできたばっかりの会社であり、前例なんて関係ない。必要だったらすぐやる」です。
その結果、現在通販サイトの月間PVは1億6000万、ユニークユーザー数は500万人ほどになりました。
他にもいろいろな新しい試みも行っています。例えば現在書店業界はかなり苦しい状況にあります。弊社は日本でトップシェアの書籍卸し会社である日販さまと業務提携を行い、日本中の書店を復活させるというプロジェクトを昨年から始めました。
新刊書店の横に駿河屋をつくる。お客さまがほしいのは必ずしもコミックだけではなくて、一緒にグッズやフィギュア、CDを買うかもしれない。お客さまが買いに来ているのはあくまで自分が好きなコンテンツなので、お客さまの目線に立って陳列を行ったところ、非常にいい結果が出ています。
お客さまが求めているのはコンテンツそのものなんです。今年になって(2023年)からも熊本・愛知・三重・沖縄・新潟と、今まで駿河屋の店舗が無かったところに、どんどん駿河屋が出来、書店様の集客にも大きくプラスになっています。
積極的なDX化・オムニチャネル化も徹底的に進めています。通販商品の、店舗での受け取り、店舗在庫の通販への出品、店舗での通信買取などのサービス。GPS連動で近くの店舗にある在庫だけ表示する機能などを設けるなどして、とにかくお客さまから見て便利にしています。
今後は、全国すべての大都市に駿河屋を出店します。通信買取も広がっていますが、店舗への持ち込み需要もまだまだかなり高く、駿河屋の店舗が増えることで、お客さまの利便性がさらに増していきます。
さらに、台湾から始まり、海外でも駿河屋の展開をスタートします。海外向け通販も現在非常に伸びていますが、今後は海外のサイト、例えば台湾駿河屋を作り、その商品を日本から購入出来る。相互に越境ECが出来る形も構築していきます。
もとめる人財像
私自身が自分が欲しいと思うサービスの提供からビジネスを始めています。
そういう意味で、自分の好きなことに打ち込んでいる人はいいですね。そのうえで一つだけ言うなら、「セルフモチベートできるかどうか」です。
やる気という表現は抽象的ですが、例えば上司が部下のやる気を起こせることはありますし、そうあるべきです。
ですが必ずしもそうなるとは限らない。そういう場合の時、自分で最初からやる気がある人、自分で何とかしようって人は良いと思っています。
つまりモチベーションを保てるかという事を重視します。
そう考えると、好きなことなら・興味があることなら、セルフモチベートできると思いますし、そのような人財を求めています。
また令和4年よりジョブ型雇用を推進しております。
例えば、トレカ担当のスペシャリスト。採用条件はトレカに詳しいことただそれだけです。ポケモンカードに詳しい人が、商品政策に関わった結果、直営店のポケモンカードの月商が、前年同月に比べ約4倍となりました。パソコンハードのスペシャリストによる、駿河屋独自のゲーミングPCの販売により、今まで取り扱いが無かったにも関わらず、初動から年間億単位の売上げペースで受注が来ています。これからも鉄道模型に詳しいといった商品政策のスペシャリストの採用も進めますが、それだけでなくロジスティックのスペシャリストや、システム開発担当等、順次ジョブ型雇用を推進していきます。
日本の新卒一括採用はよくできた仕組みではありますが、入社時は学歴に応じて初任給が決まってしまいます。それに対してアメリカなど海外ではインターン制度が中心で、仕事ができなければ採用されません。インターン時の能力が高ければ、高卒で初任給30万円でもおかしくはありません。
当社は学歴、経験、国籍、年齢を問わない、実力成果主義の成長企業です。
ジョブ型雇用を推進していて、インターンについても積極的に行っています。興味を感じていただけたら、まずは駿河屋の仕事に触れてみてほしいと思います。
杉山綱重
株式会社エーツー代表取締役社長
CEO (最高経営責任者)
平成 5年 8月 | ブックスランド 入社 |
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平成 8年 8月 | 有限会社イケダ企画 入社 |
平成10年 9月 | 有限会社ジーエックス設立 代表取締役社長 |
平成12年 5月 | 当社 取締役副社長 |
平成14年11月 | 当社 代表取締役社長(現任) |
平成18年 5月 | 日本テレビゲーム商業組合 役員理事 |
平成18年 8月 | 株式会社エコア 代表取締役会長 |
平成20年 9月 | 株式会社エコア 代表取締役社長 |
平成29年 5月 | 株式会社テイツー 社外取締役 |
令和 2年 2月 | 株式会社ジーエックス 代表取締役社長 |
令和 3年 3月 | 京商株式会社 代表取締役会長 |
令和 4年 4月 | 株式会社駿河屋BASE 社外取締役 |
令和 5年 3月 | 株式会社カツミ 代表取締役会長 |